受付時間 平日 9:30~18:00
050-5497-9811 受付時間 平日 9:30~18:00

050-5497-9811

受付時間 9:30~18:00

メール相談 LINE相談 受給判定
スレート屋根の労災事故について ― 労災に強い弁護士が解説!

スレート屋根は、工場・倉庫・農業施設などで多く使用されている建材であり、軽量で施工性も高い一方、老朽化や強度低下により踏み抜き事故や転落事故が多発する危険性の高い屋根でもあります。

特に高所作業となるため、一度事故が起きると重篤な後遺障害や死亡事故に至るケースも少なくありません。

本記事では、スレート屋根の労災事故について、事故発生の要因・労災保険で受け取れる補償・会社への損害賠償請求などについて、広島で労災事件に注力している弁護士が解説します。

スレート屋根の労災事故とは

スレート屋根に関する労災事故は、以下のような作業中に発生することが多くあります。

・屋根材の点検・清掃・修繕作業

・雨漏り補修工事

・太陽光パネル設置工事

・雪下ろし

・煙突・排気設備の点検作業

など

スレート屋根は、一見するとその上を問題なく歩くことができるようにも見えますが、実際には人の体重を支える構造ではありません。

特に、老朽化していると、軽く乗っただけでと踏み抜けてしまうことがあり、そのまま屋根の下へ転落してしまう重大事故も多数報告されています。

また、周囲の足場や手すりが十分に確保されていないケースも多く、高所から墜落してしまい、重度の骨折・脊髄損傷・頭部外傷などの後遺障害につながる危険性があります。

スレート屋根の事故の発生要因

スレート屋根事故の多くには、次のような要因があります。

(1)屋根材の老朽化・劣化

スレート材は経年劣化に弱く、ひび割れ、腐食、支持材(母屋・垂木)の劣化

などにより、強度が大幅に低下します。

見た目で判断することは難しく、専門業者でも踏み抜き事故を起こすことがあります。

(2)安全対策の欠如

会社側が十分な安全措置をとっていない場合には、事故のリスクが高まります。

例えば、

・覆工板(歩み板)の未設置

・安全帯・親綱の未使用

・足場の不備

・作業手順書の不備

・作業員への安全教育不足

(3)作業環境の危険性

屋根材が老朽化していなかったとしても、雨や霜で屋根が滑りやすくなっている、強風によりバランスを崩しやすい、屋根の勾配が急になっているといった危険な作業環境も、スレート屋根からの落下による労災事故が発生する一因となりえます。

(4)無資格・未経験者への作業指示

スレート屋根作業は本来、危険を熟知した作業者が行うべきものといえますが、現場では経験の浅い作業員が作業をさせられるケースも多くみられます。

スレート屋根の事故の発生状況

スレート屋根の踏み抜き事故は、建設現場や工場施設の死亡災害の中でも比較的多く発生している重大事故です。

具体的な事例としては

・台風により、工場の屋根に穴が空き、管理職が工場等の屋根上に上がって点検をしていたところ、スレート屋根を踏み抜いて墜落した事例

・工場のスレート屋根に設置された煙突を塗装する作業を行っていた労働者が、スレート屋根を踏み抜いて墜落した事例。

・工場のスレート屋根の明り取り部を交換する作業を行っていた労働者が、スレート屋根を踏み抜いて墜落した事例。

・工場のスレート屋根を補修する作業を行っていた労働者が休憩を終えて作業箇所に移動したところ、スレートを踏み抜いて墜落した事例。

などがあります。

特に、地方の古い倉庫や農業施設では、石綿(アスベスト)含有スレートが老朽化しているケースもあり、外観からでは強度低下が判断できないまま作業してしまうこともあります。

スレート屋根の事故による会社側の責任

会社には、労働者に対する 「安全配慮義務」 があり安全配慮義務に違反して労働災害が発生した場合、会社は被災労働者に対し、損害賠償責任を負います。

また、事業者には、スレート、木毛版等の材料でふかれた屋根の上で作業を行う場合に

おいて、踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、幅が30cm

以上の歩み板を設け、防網を張る等踏み抜きによる労働者の危険を防止するため

の措置を講じる義務が定められています(労働安全衛生規則第524条)。

会社がこれらの措置を講じなかったために労災事故が発生した場合には、会社に安全配慮義務違反が認められる可能性が高いといえます。

具体的に以下のような状況の場合には、会社の責任が認められやすいといえるでしょう。

(1)危険性の事前調査を怠った場合

劣化が疑われるスレート屋根に、何の検査もせず作業を命じた場合、会社の責任も重くなりやすいといえます。

(2)安全設備の不備

以下のような安全対策が不足していた場合には、会社の責任も認められやすくなります。

・屋根上に踏み抜き防止板・歩み板を設置していなかった

・親綱・安全帯の設置や使用指示を怠った

・足場や手すりを設置しなかった

・天候に配慮せず作業を強行した

・十分な人数で作業させなかった

(3)作業指示・教育の不足

新人に十分な教育を行わないまま危険作業に従事させた場合も、会社の安全配慮義務違反が認められやすくなります。

労災事故に遭った方が受け取ることができる補償について

仕事中にスレート屋根から落下して労災事故に遭った場合には、労災保険から次の補償が受けられます。

(1)療養補償給付

症状固定までの治療費等の給付を受けることができます。

これにより、治療費に関する負担が軽減されます。

(2)休業補償給付

労災事故によって働くことができず、そのために賃金が支給されない場合には、休業4日目から休業補償給付が支給されます。

休業特別給付金とあわせると、給与の8割が支給されます。

(3)障害補償給付

労災事故によって、一定以上の後遺障害が残った場合、認定された後遺障害等級に応じて年金や一時金が支給されます。

(4)遺族補償給付

労災事故によって被災労働者が死亡した場合、その遺族に遺族補償給付が支給されます。

スレート屋根で事故に遭った場合に会社に請求できること

労災事故の発生について会社に責任がある場合には、労災保険とは別に、会社に対して損害賠償を請求することができます。

請求できる内容の例は以下のとおりです。

・労災保険給付ではカバーされない休業損害の差額

・労災保険給付ではカバーされない将来の逸失利益の差額

・慰謝料(精神的損害)

など

特にスレート屋根の踏み抜き事故では、重篤な後遺障害が残ったり、死亡してしまったりするケースも多いため、会社に対して多額の損害賠償が認められやすい傾向にあるといえます。

労災事故に遭った際に弁護士に依頼するメリット

労災事件は、治療・後遺障害・会社への対応・各種請求などが複雑で、被害者が一人で対応するのは困難です。

弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

(1)後遺障害等級の適正化

スレート屋根の労災事故では重度の後遺障害が残ることも多く、認定される後遺障害等級次第で賠償額が大きく変わることがあります。

後遺障害診断書作成に関する診察の同席や後遺障害診断書の確認をはじめ、適切な後遺障害等級が認定されるためのサポートを行います。

(2)会社との交渉や裁判手続きを任せられる

相手方である会社との交渉や裁判は、精神的な負担が大きく、専門知識も必要となります。弁護士が代理人として対応することで、被害者は治療に専念することができます。

(3)適切な損害賠償金の請求が期待できる

法的根拠に基づいて損害額を算定し、適切な慰謝料・逸失利益の獲得を目指します。

(4)証拠収集を弁護士が行う

労働局に対する労災関連資料の開示請求をはじめ、会社への損害賠償請求に必要な資料を収集・分析します。

スレート屋根で労災事故に遭ったら弁護士法人晴星法律事務所へご相談ください

スレート屋根の踏み抜き事故や高所転落事故は、会社側の安全配慮義務違反が認められることも多い典型的な労災事故です。

労災保険からの給付だけでは、本来受け取れるべき損害賠償額に届かないことが多く、

適切な手続や交渉のためには専門的知識が不可欠です。

弁護士法人晴星法律事務所では、広島で労災事故に注力している弁護士が後遺障害等級申請のサポートや会社に対する損害賠償請求の交渉・訴訟対応を行い、被害者の正当な補償獲得のために全力で支援しています。

広島でスレート屋根の労災事故に遭われてお困りの方は、弁護士法人晴星法律事務所までご相談ください。